「自然素材」の定義が世間では曖昧に使われているので明確にしてみた。

月が明けると、日々の感謝を伝えに近くの神社で御一日詣(おついたちもうで)をしていおりまして、7月も猛烈な太陽が照りつけるなか、仕事場から歩いて行ってきました。僕(@ka_zz)が住んでいる、高麗というところは奥秩父の入り口に位置しておりまして、沿線でいうと西武池袋線になります。

昭和の時代に、とある政治家が高麗神社を参拝。その後、すぐに総理大臣に就任したことで、他の政治家たちもこぞってこの神社に参拝するようになると、立て続けに6人も総理大臣になったことから出世大明神の神社とも呼ばれています。

その起源は、西暦3〜5世紀に栄えた高句麗という国が668年に滅亡します。

その時に、当時の日本大陸に逃げてきた多くの人々は各地で移民として生活をしていました。そんな、人々を不憫に思った朝廷が、716年6月10日(霊亀2年5月16日)のこと、駿河など七ヶ国に住んでいたしていた1,799人を武蔵国に移し(現在の日高市周辺)、高麗郡を設置した、そんな歴史があります。

また、高麗神社の近くには40年前からオーガニックフード&ヴィーガン料理で有名な「阿里山カフェ」、固定種野菜の種を販売している「野口たね店」「たねの森」があって、安全で美味しい食を楽しむことができます。

フード業界には自然食品という言葉があります。もうひとつが有機食品。なんとなく、身体に良さそうというイメージがあるこの言葉ですが、農林水産省などの公的機関によって明確な規定はありません。ただ、有機やオーガニックという単語を商品名やパッケージに記載するには農水省が定めた有機JAS認証を取得する必要があります。

たとえば、農薬や化学肥料を最低2年以上使っていない農作物とか、それを95%以上使っている加工食品は認証を取得できます。

人が直接、口のなかに入れる食べ物ということで、消費者の健康意識の高まりと共に、怪しい添加物を避けたり、無農薬の野菜を選んで食べる人が増えてきています。

そして、住宅業界でも「自然素材」というワードがあって、IZANAGIでも使っています。

自然食品と同じように、なんとなく身体に良さそう、という印象を与えるこの言葉。この印象というのが、実は人の思考を止めてしまう作用があって「なんとなく、こんな感じ」というイメージが脳内に定着すると、そこを深めて考えずに、決めつけてしまいます。そこに何らからの疑問が生まれると、どうしてか?を考えるようになります。

IZANAGIは「自分で考える」「自分で体感する」ことを推奨していますから、僕たちが提示している情報は、どんなに耳心地が良くても参考でしかありません。家を作る時にはご自身でちゃんと考えて、確認して、その後に五感で味わってみてください。

さて、自然素材という言葉。

この単語を住宅会社のウェブサイトやSNSで見かけたら、ちゃんと掘り下げて調べる必要が必ずあります。別の言い方をしますと確認をする必要があるということ。そう100%です。なぜなら、自然素材という言葉には明確な定義がないからです。つまり、自然素材=使う業者によっては安全とは限らない、からです。

一般的に、自然素材とうたっている住宅会社の多くは、無垢の床材や漆喰、もしくは珪藻土を使っています。各社とも、それぞれのこだわりを持って使っていますから、どれもメリット(+デメリット)があります。それ自体は特に問題ありません。僕たちIZANAGIでは、南九州産の杉を音楽を聴かせながら熟成乾燥させた木材と、愛工房の杉材を採用しています。

確認すべき(疑うべき)ポイントは、例えば無垢の床材を使っているのにワックスや塗料を塗布している業者がわりと多いのが住宅業界です。

一般的なワックスや塗料には、石油由来の溶剤を含んでいてホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物(VOC)を含んでいます。ですので、無垢の床材に化学系のもの塗布した時点で、自然素材ではなくなり、逆に有害になってしまいます。もし、ワックスや塗料が必要な場合、自然系かどうかの確認をするといいでしょう。

*その自然系塗料が本当にそうなのか?を確認することもお忘れなく。

ちなみに、IZANAGIでは床材にも建具にも何も塗りません。

その理由はシンプルで、音響熟成木材という生きている木を使いますから塗布をすると呼吸ができなくなってしまう。だから、何も塗らずにそのままを使います。

また、漆喰や珪藻などの塗り壁についても同じことが言えます。

漆喰、珪藻土という単語自体は、天然素材であるという印象を受けます。だからこそ、確認が大切。つまり、天然素材100%ではない場合が多いのが事実で、作業をしやすくするための化学合成接着剤や、コストを抑えるために合成素材が入っているものが多いのです。

国が定めた基準に則った製品だから大丈夫、というのは理屈ほど疑ったほうがいい。(国が定めたことを信じるのも疑うのも個人の自由ですが、何の問題もないと大々的にうたったワクチンによって1000人以上の人が亡くなっているわけですから、そこに疑問を持つのは必然です)

大切なのは、無闇に信じないこと。自分で考えること。

そして、信じたら最後まで信じ切ること、じゃないかと思います。

IZANAGIが採用している漆喰は天然素材100%ですので、どうかご安心を。ですが、僕たちが推奨しているのは実際に体感をしてください、といういうことです。可能であれば、宿泊をしてご自身の鼻で、目で、手触りで。そして睡眠の質、ヨガをされている方なら瞑想の質を味わってみてください。

どんな家に住んだら心地いいのか、その判断をしていただければと思っています。

Kazuaki TANI

Kazuaki TANI

IZANAGI 企画・広報 / 奥武蔵の入り口に位置する高麗エリアで、次世代につながる心豊かな暮らしを模索しながら衣食住全般で快適性を追求している。

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