有明海の恵みが、空氣を浄化しつづける。
IZANAGIの家で使われる「幻の漆喰」は、かつて豊穣の海と呼ばれた有明海の赤貝の殻を主原料としています。その起源はエジプトのピラミッド、古代ギリシャやローマ時代にまで遡り、人と自然が深く結びついていた頃から、空間を浄め、守るための素材として受け継がれてきました。
日本には仏教の伝来とともに中国から伝わってきたのが飛鳥時代。古墳の壁画や城郭の白壁に使われていたように、この漆喰は時間を超えて、静かに人々の暮らしを支えてきました。そこにあるのは、視覚的な美しさだけではなく、空氣を浄化し、場のエネルギーを整える力。IZANAGIは、この漆喰を、自然界との調和を重んじる設計思想の核として、大切に扱っています。
空氣が整うと、呼吸が深まる。呼吸が深まれば、心と身体が健やかに調っていく。機械でろ過された無機質な空気ではなく、自然の力が育んだ生きた空氣。肺の細胞一つひとつにまで届き、心地よさが全身を包みこむ、そんな空氣をお届けします。

豊穣な命を有する有明海の干潟
半永久的に持続する自然素材100%の空氣清浄器。
命の恵みに育まれた有明海の赤貝。その殻を高温で焼成し、微細な粒子にしたカルシウム素材に、銀杏草を煮出してつくる天然糊と、無菌水を加え、古来より用いられてきた麻の繊維をつなぎ材として融合。生命の連なりと自然の摂理に沿って生まれたこの壁材は、代々受け継がれる左官の職人技と、現代のクリーン技術が結実した、美と機能を兼ね備える有機建材です。
この「幻の漆喰」には独自の光熱触媒技術が施されており、臭いにとどまらず室内に残る揮発性有機化合物(VOC)などの化学有害物質を吸着し、分解。分子レベルで空氣の質を変え、空間全体を清浄に保ち続けます。時を経ても、その効果は衰えることなく住まう人の呼吸を深め、心身の調律を助ける作用をもたらしてくれます。
それはまるで、有明海の命が静かに息づきながら、家全体を見えない力で清めているよう。
また、花粉症の原因物質を抑制するため、くしゃみや目のかゆみといった不快な症状を和らげる効果も実証されています。実際に、IZANAGIスタッフも花粉症がひどい時期、幻の漆喰が施された家に宿泊をして、その効果を実感して採用を決定。
その空間で瞑想をした際は、呼吸が深まり、花粉症の症状が収まっていたことで、いつも以上に意識が静まったのです。
湿度を調えるから夏はさらり、冬はぬくもり。
幻の漆喰には、空氣をきれいにするだけでなく、湿度をほどよく調える力も備わっています。余分な湿気は吸い込み、乾いた状態にはそっと潤いを戻す。まるで森の中にいるような、肩の力がふっと抜ける空氣感で、やさしい心地よさに包まれます。
この調湿作用によって、夏は空氣がさらりと爽やかに整い、エアコンに頼りきらずとも、心地よく快適な時間が流れます。冬には、空氣が乾燥しすぎないことで体感温度が高まり、寒さを感じにくくなります。
エアコン暖房による「過乾燥」は、肌荒れや喉の不調など、身体への影響が大きく、日々のストレスにもつながりがちです。幻の漆喰がもたらす自然な湿度環境は、そうした過乾燥の不快感をやわらげ、健やかな冬の室内をつくり出します。また、暖房の使用も控えめになり、電力代の節約にもつながっていきます。
四季のある日本において、こうした室内環境の安定は、日々の暮らしの質に深く関わってきます。幻の漆喰は、季節の変化に合わせて湿度を整え、暑さや寒さをやわらげながら、住まう人の体調や氣分にそっと寄り添ってくれる存在。
そこでは、上質なリゾートや古民家カフェにいるかのような、奥深い心地よさに包まれるでしょう。
経年が美しさと価値を高める選択を。
この漆喰は、ただ自然から作られた内壁材ではありません。特殊な光触媒の働きと、壁面に棲むバクテリアの力が合わさり、手垢や汚れを自然に分解してくれるのです。一般的なクロス壁は、ホコリやカビ、日々の生活による汚れが積み重なり、10年から15年ほど経つと張り替えが必要になるのが普通。
しかし、幻の漆喰は違います。初めにかかる費用はクロスに比べて高めかもしれませんが、その耐久性は驚くべきもの。時間が経つにつれても、壁が自ら汚れを浮かせ、分解し続けるため、機能性や美しさが損なわれることなく持続します。
10年、20年、さらには50年以上経っても品のある白さを保つ。
結果的に、長い目で見れば張り替えや修繕にかかる手間と費用を抑えられ、コストパフォーマンス的にも大変優れた選択となります。住まう人にとっての快適さはもちろん、家全体の資産価値をも高める素材です。