大の巨人ファンであるIZANAGI代表の窪田さん、建築デザイナーの主任と三人でベルーナドーム(西武ライオンズと楽天イーグルの試合)へ行くことになったのですが、梅雨だというのに雨が降らず毎日が灼熱の埼玉なので、野球観戦というよりもサウナとなりそうです。
優勝マジックが点灯して独走体制に入ろうとしている阪神に離されたくない巨人は現在2位。3位ソフトバンクと5ゲーム差がついてしまったライオンズもAクラスに入り込むにはこのカードが勝負となる。そんな状況のなか、果たして今夜はどんな結果になるでしょうか。
野球観戦といえば、冷えたビールとスタジアムグルメ。1000種類以上のメニューがあるベルーナドームで、僕(@ka_zz)のお気に入りは「BACKYARD BUTCHERS」というお店のソイチキンの唐揚げボウル。雑穀米の上に大豆ミートの唐揚げがトッピングされたもので、ヤクルトと西武で活躍した米野さんが運営しています。
球場では、お子さんから年配の方々まで皆さんが好きなものを食べながら楽しく観戦をしております。応援しているチームのどちらかは負けるわけですから、食べることを楽しみながら野球を観るのはレジャーとして健全ですし、よい気分転換になりますのでかなりオススメです。
ただし、熱くなりすぎると推しのチームが負けた時に気分も落ち込むのでご注意あれ。
そんなわけで、今日は日本の食べ物をテーマに書いてみます。

ある日の夕食、薪窯で焼いたパン、畑で採れた無農薬のきゅうりととうもろこし、ブルーベリー
先日、YouTubeで野球のダイジェストを観ていたら蕎麦屋の食レポ動画がサジェストされたので何の気なしに観たのです。翌日、YouTubeを開くと今までは野球と歴史関連しかオススメされなかったのに、B級グルメが半分以上占めるようになってしまったのです。そういえば、名古屋に出張した時のホテルで見たテレビもB級グルメの番組ばかりでした。
B級グルメ自体は、日本が世界に誇る食文化なので何の問題もありません。しかし、テレビもネットも視聴数を稼ぐためのコンテンツとしてあまりにも多すぎると思ったのです。さほど予算をかけずにそこそこ面白い番組が作れることも理由のひとつでしょうが、明らかなのは、乱立気味のB級グルメ番組を観る視聴者がちゃんといるということです。
それから、もうひとつ気になることがありまして、スーパーマーケットに置いてある食材。
特に都会のスーパーに置いてある野菜や果物は高いだけでなく元気が無さそうだし、手軽なインスタント加工食品や冷凍食品が占める割合が高い。そして、調味料やお菓子は何だかよくわらかないカタカナの添加物がたっぷり入っている。

畑で採れた野菜で作ったプレート飯、米も自分たちで自然栽培。
便利さを売りにしているコンビニなら仕方ないと思いますが、街のスーパーマーケットに置いてある食材の質が、驚くほど低い。年に1、2度は海外へ行って現地のスーパーで買い物をするが、比較をすると日本のお店に並んでいる食べ物は安全面と味で大きく劣っています。
例えば、欧米では危険とみなされ禁止されている食品添加物を日本では平気で使っている。旨味調味料(アミノ酸等)、マーガリン、赤色2号、クチナシ色素、ソルビン酸などコンビニ、スーパーで売っているスナック菓子、インスタント食品、調味料などに含まれている添加物は、諸外国では発がん性、味覚障害の危険などの健康被害をもたらすとして禁止もしくは使用制限されています。

フライパンで簡単に焼けるグルテンフリーの米粉パン
欧米では健康に被害をもたらすリスクが少しでも認められれば即禁止または制限をしますが、日本では「ただちに健康に影響が認められない」場合は多少のリスクが確認できてても問題無しとみなしています。特にアメリカはトランプ政権になってから、国民の健康を害する食品添加物を徹底して排除する政策を進めており、精力的に動いています。
この国の食べ物の質がここまで落ちた根本の原因を考えてみると、忙しく仕事をしてお金を稼がないと生活ができない社会の仕組みであると考えます。時間と気持ちにゆとりが無いなかで手軽に心を満たせるのが食事です。しかし、料理をつくる側もゆとりがありませんから、コスト重視でなるべく安いものを求めたり、ちゃちゃっと作れる加工食品に頼るようになる。
即席ラーメンの誕生は、個人的に20世紀を代表する発明であると個人的に思います。
子供の頃に、父親が時々作ってくれたサッポロ一番が本当に美味しかった。しかし、大人になってひとり暮らしをしていた時代に、毎日のように外食をしたり居酒屋で飲んだり、家で食べる時もコンビニのおにぎりやカップ麺の生活をしたことがありました。
今思うと、かなり酷い食生活でしたが、即席ラーメンのように忙しくてどうにもならない時に、たまに食べるくらいなら良いと思うのです。しかし、20代の僕のように自分の身体をケアする意識がなく、テレビ番組やCM(今ならSNSも)に影響されると「食べ物の質」よりも「手軽に空腹と気持ちを満たす」だけの食生活になってしまうのです。

近所の集まりで作るおむすびは窯でお米を炊いている
そして、日本の食べ物の質が低いもうひとつの理由が、行きすぎた都市型生活です。
都市型生活というのは、お金で時間と手間を買い快適さを維持する暮らしと環境のことです。そこには消費しかなく「生産」はありません。食べ物を消費するのはコンビニ、スーパー、外食のお店で、日本人のほとんどが消費しかしない都市型生活者になってしまいました。
その反動もあって、地方へ移住して畑や田んぼで自分の食べ物を生産する人が増えてはいますが、ほとんどの人はそのゆとりもなく、あくせく働いて稼いだお金でお店で食べ物を買う暮らしを余儀なくされています。
食べ物を売る側からすれば、安い原価で大量に作れば作るほど儲かります。
なので日本全国津々浦々、どのスーパーに入っても売っている商品はほぼ同じ。工場で大量生産されたものばかり。野菜も果物もまたしかりで、同じような種類しか並んでいないし、クセがなくて味が薄い大量生産向きに改良された品種を農薬と化学肥料をふんだんに使っているものばかり。
残念ながら企業は、お客さんの健康よりも儲けのほうが大事です。安く大量に作ったものをなるべく長期間保存できたほうがロスも少ない。生鮮食品もロスが少ない方が儲かるわけですから、必然的に怪しい薬を使うようになります。
令和5年度に日本で廃棄された食べ物の量は約年間464万トンで140億食分となる。ひとり平均で120食分の食べ物を捨てている。いっぽうで、世界では約900万人が1年間で餓死している。日本人が捨てる食料がもし食べ物が無い人に渡れば900万人どころか2300万人の命が助かる計算。
食品添加物とおなじく、諸外国では発がん性物質に指定されて使用禁止されている農薬が、日本ではふつうに使われている。これも「ただちに影響がない」「健康を害したと認められない」から使うのが日本で、少しでもリスクがあれば禁止するのが先進国、そのちがいです。
政府の安全基準を信じている人は、ふつうに食べればいいと思いますし、個人の自由です。

近所にある阿里山カフェのプラントベースのバーガー
僕は、ほぼ食べないです。添加物が入っていない手作りのお菓子や、無農薬の野菜の方が断然美味しい、というのがその理由。カラダが気持ちいい、気分もいい食生活は結果として、ここ20年間は歯医者以外の医者に行ったことがありませんし、薬を飲んだこともありません。
人の健康は、食べ物が作るという人もいますが、そうではありません。
考え方、住環境、運動、衣服、睡眠など様々な要素が絡んできます。とはいえ、駅前や大きな通りを見渡せばドラッグストアが軒を連ね、病院は予約でいっぱいな日本の現状を見ますと、食べ物の質の低下が及ぼしている影響は少なくはないと考えた方がいいと思います。

近所の森の中で月一回開催されるマルシェの風景
最後に、なぜここまで食べ物について熱く語るのか?と申しますと、僕自身が食いしん坊であることから、健康と食べ物の関係性を15年くらい考え、独自に研究してきたからです。
また、IZANAGIは現在、住環境から健康についてアプローチをしていますが、衣食住全般、考え方も含めて、世の中に自分を大切にする方法を発信をしていくプロジェクトだからです。
ということで、また次回の食べ物の話をご期待ください。
コメント